![]() ベナン共和国は西アフリカのギニア湾に面し、東はナイジェリア、北はニジェールとブルキナファソ、西はトーゴに囲まれた縦に細長い国です。11万Km2と日本の約1/3の国土に約1,060万人が住んでいますが、おもな産業は綿花栽培とコトヌ港を中継する貿易で、国民一人当たりのGNI は890USドルの開発途上国です。 ベナン共和国は1960年にフランスから独立した後、1990年以降、民主的な大統領選挙により、3度にわたり政権が平和裏に移行しており、アフリカの優等生と呼ばれています。誠実で温和な国民が多く、日本の外交政策を積極的に支持してくれる親日国・友好国でもあります。 この4月に就任したタロン大統領は、「政府行動計画(2016~2021年)」の中で、「民主主義・法の支配・グッドガバナンスの定着」、「経済の構造改革」、そして「国民の生活環境の改善」を3本柱とした政策を掲げ、鉱物や石油などの資源が乏しい中、人材育成に力を入れています。 日本政府は1980年以降、保健医療、教育、安全な水、農水産業分野などで協力してきました。 2005年に始まった青年海外協力隊員も累計250名に上っており、首都圏はもとより地方の村落でベナンの人々と一緒に活動してきた姿勢が各方面から高く評価されています。また、コトヌ市には日本のNGO団体が創設したベナン共和国初となる無料の日本語学校があり、多くの学生や社会人が日本語を学んでおり、その修了生の一人が大使館職員として現在活躍してくれています。 ベナンと日本の親善・友好関係は、このように双方の多くの方々が培ってきたものです。この関係をさらに発展させていくため、私としましても微力ながら尽力する所存でおりますので、皆さまにおかれましてもさらなるご支援とご協力のほど、よろしくお願いします。
平成28年11月
駐ベナン日本国特命全権大使 小西 淳文 |