開発協力プレスツアーの実施

令和元年12月17日
12月6日,開発協力プレスツアーを実施し,15社19名のジャーナリストとカメラマンが参加しました。 このプレスツアーは,当地における日本の開発協力をベナン国民に広報するためのものです。

平成29年度補正予算「紛争後地域における地雷・不発弾処理訓練センター(CPADD)の機能強化を通じた平和支援事業」

一行はまず,紛争後地域における地雷・不発弾処理訓練センター(CPADD)を訪れました。CPADDは,西アフリカ地域における地雷除去・不発弾の処理をはじめとした地雷対策及び平和維持を目指した訓練又は研修を行うことを目的として,2003年4月に仏の支援により開設されました。これまで日本は,CPADDに対し,その機能強化を目的として,2009年の第1フェーズで200万米ドル,2013年の第2フェーズでは50万米ドル,第3フェーズとなる平成29年度補正予算で100万米ドルを供与しています。ジャーナリスト達は,第3フェーズで建設された校舎兼宿舎及び英語圏の国出身者を対象とした研修コースを視察しました。

平成29年度無償資金協力「アトランティック県小学校建設計画」

続いて一行は,アボメ・カラビ市トグド小学校の校舎建設現場を視察しました。同小学校における校舎建設は,アトランティック県小学校建設計画の一環として行われているもので,同計画は,ベッドタウンとして人口増加が著しいベナン南部のアトランティック県において,初等教育の教室増設及び教室家具の整備等を行うことにより,対象地域における初等教育へのアクセス及び学習環境の改善を図るものです。ジャーナリスト達は,建設現場で工事の監督を行う毛利建築設計事務所の湯浅氏より計画の概要についての説明を受けました。

平成15年度無償資金協力「コトヌ零細漁港開発計画」

昼食を挟んだ後,一行はコトヌ零細漁港を訪れました。日本は,接岸施設や水揚設備がないため操業効率が悪く,氷不足により鮮度の低下や魚価の下落が問題となっていた同漁港において,船揚場,船置場,陸揚岸壁,荷捌場などの漁港関連施設の建設と製氷機・貯氷庫,冷凍庫などの機材の調達を支援しました。ジャーナリスト達は,漁港長より日本のコトヌ零細漁港についての説明を受けた後,同業港で働く女性のための託児所の運営支援を行っている青年海外協力隊の古田隊員のインタビューを行いました。

平成29年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「ベナン国家消防隊への中古救急車供与計画」

最後に一行は,ベナン国家消防隊を訪問し,日本が同消防隊に対して供与した中古救急車等の車輌を視察しました。ベナンでは慢性的に全国規模で救急車が不足していることを受けて,事故や災害時に迅速な救助活動を行えるよう,全国の消防救急センターを所管するベナン国家消防隊に,社団法人日本外交協会を通じて,2017年,中古救急車を7台供与しました。日本の国旗をペイントされた救急車が街を走り回り,日本の知名度向上にも役立っています。